Linux上でのGrapheneOSウェブインストーラのトラブル

Google PixelへのGrapheneOSをインストール方法は様々あるのだが、いつも使用してきた方法が使えなくなってしまった。

Pixel側の下準備をした後に、単純にブラウザでhttps://grapheneos.org/install/webにアクセスして手順通りに行えば良いはずだったのだが、なぜかできなくなってしまった。ある時は途中まで進むのだが、その先には行けない。結局のところ、既存のPixel上のGrapheneOSのVanadiumを使用するのが確実なのだが、これは正直遅い。

問題の環境

  • Linux Mint 21.1 Vera
  • Brave 1.52.129、もしくはChrome 109.0.5414.74(Official Build)

問題の状況

例えば、ブートローダをアンロックしようとすると、次のエラーになる。

Error: Failed to execute ‘open’ on ‘USBDevice’: Access denied.

解決方法

つらつらと検索していたら、次のページを発見した。

Chromium cannot use WebUSB

chromiumをインストールして、そこからやれと言う。ここに書かれた手順は少々間違いで、具体的には次のように行う。コマンド名はchromium-browserではなくて、chromiumが正解のようだ。

sudo apt install chromium-browser
chromium

これで完全にうまく行った。

どこが問題なのか?

もともとGrapheneOSのウェブインストールにはChromium系のブラウザが必要で、Vanadium, Brave, ChromeはChromium系である。そして、Chromium系のブラウザでは、WebUSB APIというものが使え、これによって、PCに接続したPixelにアクセスできるらしい。

しかし、何らかの理由で(Braveも手作業でアップデートしたし、おそらくChromeも自動アップデート)WebUSBに正常にアクセスできなくなったと思われる。何かしらセキュリティ強化のためかもしれない。

Chromiumを使うことにより、何の問題もなく、WebUSB APIにアクセスでき、GrapheneOSのウェブインストールができるようになる。