無料で他のパソコンを安全にリモートコントロールする方法まとめ

2023年3月31日

リモートデスクトップ、つまり、ネットを介して他のパソコンをリモートコントロールする仕組みには多々ある。代表的なものは、TeamViewerだが、これはとんでもなく高価だ。さきほど見てみると、以前より大幅に低価格になっているが、それでもまだ、「ごくたまにしか使わない人」にとっては高すぎるし、逆に「常に自分自身の決まりきったデバイスにしか接続しない人」にとっては不条理に感じる。

価格改定前のTeamViewerが高価過ぎたので、私はAnyDeskに逃げたのだが、半年位前からだろうか「金払え。さもないと使わせない」とうるさく言うようになってきた。もちろん、TeamViewerよりは安価である。

しかし、AnyDeskにも金を払う気はない。理由は二つある。

  • さんざん無料で使わせておいて、ある日突然「お客様は業務に使っているようなので云々」と金払わないとそれ以上使わせないと脅してきたこと。このやり口はTeamViewerとまるで同じだし、どういう条件で「業務で使っている」と判断したのか何の根拠も示さない。
  • スマフォのサポートがまるでできていないこと。特定の機種しか操作ができない(閲覧はできる)。上に「モバイルデバイスサポート」とあるが、これはウソである。
  • 月額固定料金というのは不条理極まりないと感じる。そもそも、一時間いくらの従量制であれば、喜んで払っただろう。なぜなら、一ヶ月のあいだ一度もお世話にならないことさえあるからだ。

もちろん、マイクロソフトやGoogleにもリモートデスクトップ機能があるが、当然ながら、連中は信用できないので使うつもりも無い。つまり、安全ではない。

しかし、仕事や日々の生活でリモートデスクトップが必要なので、いろいろと調べてきたのだが、現在のところの結論としては以下の二つだ。

  • RustDeskを使う。できれば、自分専用のRustDeskサーバを立ち上げる。
  • Tailscale(技術のある人はHeadsale)を使い、その上でVNCを使う。

RustDeskを使う

RustDeskについては、https://www.gwtcenter.com/tag/rustdeskにある。これは驚愕なほど簡単でうまく動いている。

ただし、最近はID/ランデブーサーバが混んでいるせいなのか、接続まで時間がかかったり、全く接続できないことが多い、安定的な運用には、自前のRustDeskサーバを立ち上げた方がよい。

Tailscale(Headscale)+VNCを使う

ずいぶん以前(20年以上前?)から、VNCというリモートデスクトップ・プロトコルと、それに対応する多くの無料ソフトがある。この難点としては、接続しようとする相手側のIPがおおよそ固定で(さもなくば、ダイナミックDNS)、かつVNC用のポートが空いていることである。したがって、例えば、ネットを介して、どこかの家庭のルータの内側にいるパソコンにはとても普通の人には接続できない。かなり面倒な仕掛けをしないといけないからだ。なおかつ、そのままでは暗号化されていないので、可能性としては盗聴や乗っ取りも考えられる。

しかし、Tailscaleの登場でこの状況は一変してしまった。Tailscaleに登録されたデバイスには、固定IPがふられ、相手側が、たとえ家庭のルータの内側だろうが、携帯ネットワークにいようが、カフェのWifiに接続していようが、簡単に接続できてしまう。しかも、その中にどんなデータを送ろうが、完全に暗号化されているのだ。HeadScaleとはオープンソースバージョンのTailscale互換ソフトである。

これと、あまたあるVNCを組み合わせれば簡単に接続できてしまうのである。

Tailscaleについては、https://www.gwtcenter.com/tag/tailscaleにある。

まとめ

TeamViewer, AnyDeskその他のリモートデスクトップ商用サービスはあまたあるが、そんなものを使う必要は全く無い。多少の知識があれば、無料でこの目的を達成することはできるのである。

以下は、一つのマシンをRustDesk(右上)、Tailscale+VNC(左下)で閲覧操作している例である。