LinuxでFreeOfficeを使ってみる
Linux Mintでオフィスソフトに書いたように、とりあえずFreeOfficeというのを使ってみる。
しかし、使うと言っても、WordやExcelには用は無い。あるのは、PowerPoint(Presentation) のみである。これについて見ていく。
要件
PowerPointの機能に望むことは、そんなに多くない。
- スライドマスターでフォントやサイズを指定できる。できれば、システム全体のデフォルトフォントが指定できればなおよい。
- 画像はドラッグドロップで貼り付けられること。動画もそうならなおよい。
- 背景が指定できて、あらかじめ複数のデザインが用意されていればなおよい。なければ、真っ白でも構わない。
そんなもんだ。後は普通に字が書けて、いくばくかの図やテキストボックスが作れれば良いが、なくても何とかなる。トランジション効果とかはいらない。
とにかく、ページを作るごとに毎回フォントやそのサイズを指定しなければならないのは勘弁してほしい。ファイルダイアログから画像を指定するのも勘弁してほしい。
本当に単純な機能があれば良いのだが、これさえもOpenOffice, LibreOfficeでは必ず悩むことになる。その位使いにくいのである。
使うフォントを限定する
どうやらシステム全体で使えるフォントを選択できるようだ。以下でチェックしたフォントのみが、
以下のフォント指定で出てくる。
これは非常に気の利いた機能だ。特に好みではないのに、システムには大量のフォントがインストールされている場合があり、そこから選択するのが毎回苦痛で仕方がない。
使わないフォントしか表示されないというのは、非常に良い機能と評価できる。
背景
以下から変更できる。ファイルを読み込めば、さらにバリエーションを作れるのかもしれないが、面倒なので試してない。こんなところに凝ったところで、大した意味は無いので。
スライドマスター
以下から編集できる。
当然ながら、スライドマスター中の文字のフォントを調整する際には、一番最初の指定したフォントしか選択肢に現れないので楽ちんだ。
画像のドラッグドロップ
これはできないようだ。画像をドラッグドロップしても受け付けてくれない。以下のメニューからダイアログを使って指定しなければならない。
なぜ、ドラッグドロップでなければならないかというと、スクリーンショットを多用するからである。スクショを取った場合、ファイル名は日時となっており、それらのファイル名から適切なものを選択するのが難しいからだ。
ドラッグドロップなど技術的にわけないことなので、実現してもらいたいものだ。
と、ここまで書いてきて、改めてドラッグドロップしてみると、ちゃんと画像が入ってくれる。。。何がおかしかったのか不明である。画像のドラッグドロップは可能である。
動画の挿入
これは、少なくともLinux版ではできないようだ。
2020/1の時点でこれを望む声があるが、おそらく未だに実装されていないだろう。それらしいメニューが無いからだ。
https://forum.softmaker.com/viewtopic.php?t=20229
正直なところ、この機能が無いとかなり不便なのだが、何とかならないこともない。
※別ソフト作成したスライド中にある動画の再生もできないようだ。これはかなり残念な仕様である。
たしかにWindows版にはあるが、
Linux版には無い。
図形の描画
それほど使わないが、一応図形の描画もできる。
スライドショー
スライドショーは問題無いだろうと、たかをくくってやってみると、これが最も問題であることに気がついた。この手の普通のソフトでは、マルチモニタの場合(つまり、プロジェクトが接続されている場合)には、以下の動きになる。
- 外部モニタにスライドを写して視聴者用とする。
- ノートパソコンのメインモニタは、プレゼン者用に次のスライドを表示するなど制御機能を果たす。
まず、https://help.softmaker.com/presentationsfree2021/en/index.html?using_the_presenter_view.htmlを見てみると、上の二つ共できるようなことが書いてあるのだが、実際にはできない。
実際にできることとしては、視聴者用のスライド表示モニタを変更することだけだ。
どうやったら、プレゼン者用の表示(Presenter View)を表示できるのか、皆目見当がつかなかった。念の為、Windows版も試してみたが、同じである。どこで制御するのかわからない。
と思ったら、こうだった。
https://www.softmaker.com/en/comparison-freeoffice-softmaker-office
Presenter Viewなるものは、FreeOfficeには無いのである。しかし、これだけのために、月440円を払う気はない。基本的に、PowerPointしか使わないので、この機能比較では、金を払う気にはなれない。
まとめ
自分に必要なことはほぼできるようだ。一つだけ残念なのは、動画の埋め込みができないこと。これは、Windowsで使っていたWPSの無料版では簡単にできたのだが。。。
追加
何もしなくて無料で使えるのかと思いきや、数日たったら、「登録しろ」という表示がされるようになった。メアドを登録すれば、無料のプロダクトキーが発行されるのだという。
おそらくは、セールスメールが来ることだろうが、無料で使わせてもらってるのだから、その位我慢することにする。